孤独のFIRE

天涯孤独・社会的孤立状態のアラフィフ親父がFIREという名の無職を続ける記録

FIREとNISAと増税メガネ

今年も残すところあと僅かとなりました。皆さんご存じの通り我が国はインフレと増税がひたひたと迫っていますが、明るい話題としては来年からは新NISAが始まります。個人的にも積み立ての設定を終えており準備万端といった所です。

前にも書きましたが、自分はネット界隈でかまびすしい増税論議にあまり関心がありません。1つは人口が減る以上負担増は不可避である事。2つ目にはこの問題がかなり党派性を帯びており、政争の具にされている事。

もう1つ付け加えるなら、新NISAの制度改正で実質的な減税を手にしているのもあります。自分は幸運な事ですが1800万の枠を最短で埋められる立場にあり、他の資産を売却してでも新制度の恩恵を受けようと計画しています。

だから現首相が増税メガネと揶揄されるのはちょっと違和感がある。客観的に見てバラマキ額は相変わらずの中で、少子化対策と防衛増税はまだ検討中、インボイスは今まで大目に見ていた所から取り立てるという話、その中での新NISAの非課税枠拡大だからです。

 

新NISAの目的は「貯蓄から投資へ」の動きを促進する事であり、表立って言えないテーマとしては今の年金制度が破綻するのは時間の問題であり、国が老後の面倒みるのは無理なんで自分でお金を増やして下さいねという政府からのメッセージでもある。

自分は制度を可能な限り利用する予定ですが、一方でアーリーリタイアした人間を支援する為の制度でない事も理解しておく必要があると考えます。正直言って、FIREという生き方を政府や国民が応援するという所は想像つかない。

これも以前書きましたが、自分は新NISAの上限1800万の非課税は続いても、それ以上の特定口座の売却分は増税する方向に向かうと思っています。今20.315%が25%30%とじわじわ上がり、その度にFIREは困難になる。

それもあって自分は以前から、一部のFIRE系インフルエンサーを批判してきた訳です。とにかく目立つな・説教も自慢もするな・大人しくしとけと。死ぬまで働くのが当たり前になる国で人の神経を逆なでするような言動をすれば、必ずしっぺ返しが来る。

 

増税論には興味がないといいつつも、ヤフーのトップで国の財政に関するデマが流れていると一言言いたくなるのも性で、そうすると貧困層ネチズンから無数のクソリプが付く訳です。彼らと多少なりとも接点を持った感想としては、控え目に言って正気ではない。

それもあり今政府や財務省に向かっている怒りが、いずれ富裕層・特にFIRE民に向かうのは時間の問題だと考えます。何故ならロジックではないから。ロジックでなく感情で動く生き物・嫉妬や怒りが最初でそこから都合のいい理屈に飛びつく生き物だから。

特にネットを通じてしか情報収集しない集団は、エコーチェンバー現象でカルト化してしまう。自分の人生がうまく行かないのを他人のせいにしたいという下卑た欲望を、いいね稼ぎしたい素人評論家に良いように付け込まれ、そうなるともう救いようがない。

正直この国で格差が広がるのは仕方ないと思っています。天動説級のトンデモを信じる人が大勢いる以上、あまり好きな言葉ではないですが自己責任の部分がある。ただ富裕層の生存戦略として、貧困層がどういう思考回路をしているのかは知る必要があるとも考えます。

 

理想論としては富裕層も貧困層もとにかく大人になりましょうという事につきる。減税万歳増税反対で終わるのでなく、リソースは限られており誰かが得をすれば誰かが損をする、それを前提とした上で配分の問題をきちんと議論できるならそれが一番いい。

ただそうした大人の議論を妨げているのが、これもこのブログで繰り返し批判している極左政党であり、積極財政派と呼ばれるエセ学者な訳です。貧者を煽りスケープゴートをでっち上げる事で利益を得る人達がいるので、自分も建前は捨てて利己的にならざる負えない。

経済の混乱と社会の分断が今以上に顕著になれば、新NISAの非課税枠を捨ててでも海外移住した方が得じゃんという未来が来る。FIRE民が「この増税メガネめ~」と捨て台詞を吐きながら我先にと逃げ出すという事は、可能性としては十分ある。

自己保身の戦略としては資産を海外に逃がすのが一丁目一番地ですが、当ブログを読まれている方は既に大半を終えている事かと思いますので、その先の体も海外に逃がすというシナリオは頭の片隅に置いて損はないというのが自分の考えです。