孤独のFIRE

天涯孤独・社会的孤立状態のアラフィフ親父がFIREという名の無職を続ける記録

FIREと第三次世界大戦

遂にというかイスラエルがイランに攻撃開始という一方が届きました。

news.ntv.co.jp

アドルフに告ぐ』には「大戦で殺されたユダヤ人が今では人を殺す側だ」というセリフが出てきますが、自分も心情的には戦争反対・反イスラエル側です。日本はイランから石油を輸入しているという経済的事情も懸念しています。

一方言うまでもない事ですが、日本はアメリカに追従して安全を保障して貰っている立場であり、そのアメリカが親イスラエルである以上、踏み絵を踏まされるならどっち側になるのかというのも推して知るべしと考えます。

 

今はまだ大事にはなっていませんが、思考実験として報復合戦が第三次世界大戦レベルの大きな紛争となった場合、FIRE民はどう対応したらいいのか。そんな事を考えながら検索してみると、こんな記事を見つけました。

www.mag2.com

第一次世界大戦第二次世界大戦当時のS&P500指数の値動きを見ていると、意外と暴落しているとは言い難い。記事では株式市場の「弾力性」という表現をしていますが、下がっては上り全体としてはやや横ばい位で推移しています。

一方で第二次世界大戦時の日経平均株価はやはり横ばいですが、終戦後に暴騰しています。記事によるとこれはハイパーインフレの影響という分析です。いくら株価が上がってもそれ以上に物価が上がってしまえばどうしようもない。

 

ちなみに「日本はずっとデフレだったからハイパーインフレになるはずがない」という人がいますがこれは間違い。インフレは需給関係・ハイパーインフレは通貨への不信任で起きるので、発生原因が全く違う。

そしてGDP比の債務残高(平たく言うと働いて借金を返せるか否かの目安)は、賠償金も払ってもいないのに戦後レベルまで膨らんでしまった。後は何がトリガーになっても可笑しくないというのが現状です。

勿論今は憲法29条で私有財産が保証されており、戦後のような手荒い手法がありうるかには議論の余地がある。ただ「政府の債務はいずれ何らかの形で国民全体の負担になる」という原則を踏まえていれば、立ち振る舞いは自ずと決まってくる。

ここで歴史に学ばずネットに流布するトンデモ経済学にだけ学び、「国の負債は国民の資産」だのと連呼するようになると、資産運用以前に資産防衛が難しくなる。投資と金融は別の人に学ぶべきというのは、当ブログでは繰り返し主張している所でもあります。

 

それを踏まえた上での大戦時の立ち振る舞いですが、日本の一人負けになると思えば従来通りドル資産中心で良いと思います。一方全世界が巻き込まれると予想するならコモディティ・例えば金やビットコインの割合を増やすというのも一つの手法かと思います。

問題はその費用を現有株を売って捻出すべきかですが、先の記事の通り株価は決して落ちてはいない。ただボラティリティが高くなる可能性はあるので、リスク許容度に応じて毎日ぐっすり眠れる位のレベルに留めるのが良いでしょう。

無リスク資産の現金に換えてもよいのですが、先のイスラエルの報復で円高にならないのを見る限り、有事の円という黄金パターンは消滅した・つまり今の日本は紛争当事者と同じくらいリスキーと市場は考えているというのは、覚えておいて損はないと思います。