孤独のFIRE

天涯孤独・社会的孤立状態のアラフィフ親父がFIREという名の無職を続ける記録

住民税非課税世帯のメリットは続くのか

今回紹介するのはFIREではなく定年退職で完全リタイアした人の話ですが、以前資産を持ちながら住民税を非課税にする手法について書いた事もあり、関連記事として紹介したいと思います。

jbpress.ismedia.jp

役職定年を迎える前は年収が1000万円以上あった。しかし、今、男性が目指しているのは「住民税非課税世帯」だという。「子供がいない分、これまでは相応の税金を負担してきた自覚がある。ようやく公的扶助のお世話になるチャンスがやってきた」と語気を強める。

もちろん制度を最大限利用する事は誰にも止められないですが、「語気を強める」という表現にぞっとします。やましさや後ろめたさもなく、さぁ公金チューチューするぞと声を荒げる高齢者が増えれば、いずれは税制が変わり穴が塞がれる。

それこそ「蜘蛛の糸」の死人のように我も我もと公金に群がる様を見ていると、正直心苦しいです。自分は氷河期世代の先頭・あらゆる扉が目の前でパタンと閉じるのをずっと見てきたので、自分も逃げ切れるか意識せざる負えないのを残念に思います。

数年前まで「1000万円プレーヤー」だった自身が住民税非課税世帯となることに抵抗を感じないのか尋ねると、「極めて合理的な選択だと考えている。今の日本では、老後の暮らしはストックを積んでフローを減らした方が有利だということだ」と返された。

ここは「今の日本では」という言い草が、後の世代はどうでも良いという風に聞こえなくもない。社会保障費の増加ペースを考えれば、年金や健康保険が実質的に破綻するのは時間の問題。世の中にただ飯はない以上、リタイア世代の得は現役世代の損になるだけ。

だからこそ現役世代の中で「自分は金を出したくないから、国がお金を刷ればいいじゃん」という、これまた他人に負担を押し付ける主張が広まりつつある。二言目には減税だの現金給付だのと口泡を飛ばす彼らもまた、糸に群がる罪人に過ぎない訳です。

 

ならばどうすれば良いのかという話ですが、もしこの国に愛着や希望を持っているなら、綺麗ごとになりますが一人一人が国を支えるという方向に考え方を180度変えると共に、投票に行き政治の力で世の中を変えるしかないのではないかと思います。

この国の最大の問題が社会保障費だと思うなら、高齢者医療の窓口負担原則3割化を公約に掲げる維新の会に投票するのも良いでしょう。個人的には万博の件もあり積極的に支持はしていませんが、ここは政治ブログではないので詳しくは述べません。

ただ自分は記事に出てくるようなリタイア民に加え、この場に及んで減税を訴える極左政党やトンデモ経済学者がまかり通る様を見るにつけ、みんなで負担を嫌がって最終的にはグレートリセットで全員沈没というのが、一番可能性が高いシナリオだと思っています。

ですのでハードルはかなり高いのですが住民税非課税世帯のもう一つ先、海外に半移住して住民票自体を抜いてしまう事を選択肢として排除していない訳です。正直あまり時間は残されていないので、高い危機感を持ってもうひと頑張りせねばと思っています。