孤独のFIRE

天涯孤独・社会的孤立状態のアラフィフ親父がFIREという名の無職を続ける記録

特上カップヌードルにインフレを想う

お試しで日清から11日に発売された、特上カップヌードルの醤油とカレーを購入しました。ITmediaビジネスオンラインの記事から少し引用しますと、

同社は「物価高騰による節約志向の中でも、価値を感じるものに対しては『価格が少し高くても購入したい』と考える人が増加している」と分析。あえて同社の代表的ブランドに「特上」の価値をつけた商品で売上拡大を狙う。

今多くの食品産業が材料費の高騰をどうやって販売価格に転嫁するか腐心しており、値上げを誤魔化そうとあざとい感じでプレミア感を出してくるんですが、そもそも庶民の味方の低価格品が背伸びしても「価値を感じる」か否かは微妙な所です。

ちょっと前だと今は無き松屋のプレミアム牛めしなんかがそうだった。湖池屋のプライドポテトも自分はリピートした事は一度もないです。どれも朝三暮四感は否めない。特に松屋はここ数年急激に味と量が落ちているような気がします。

 

カップヌードルの定価が税別236円・一方特上カップヌードルの定価は税別259円ですが、ノーマルの方はセールでの割引がある事を考慮すると、店頭の最安値では40円前後の差が付くものと思われます。

で肝心の味なのですが正直言って殆ど変わりません。醤油味はトリュフ「風味」のスープと謎肉が若干大きい・カレーの方は後乗せスパイスと皮付きポテトが売りなのですが、それだけで値段分の価値があるかと聞かれたらまぁ無いです。

味は残念ですが、自分の中で金銭感覚が変わっていない事にはほっとしています。希望的観測ですが、40円が勿体ないと思える自分であり続ければ、これからの節約生活も何とかやっていけるのではないかと。

SNSで話題になっている内は売れるし、実際スーパーの棚もほぼ空になっていたので好調なのでしょうが、個人的にはあと数か月経てばドン・キホーテで投げ売り状態になるのではないかと思います。現金ですが安かったらリピートします。

 

真面目な話になりますが、自分の見立てだとインフレはこれからが本番で、アメリカが落ち着いた後も日本はするすると物価が上がり続けると予想します。それはアメリカがインフレ対策に行ったテーパリング→QTの流れを日本の財政状況でやるのが難しいからです。

政府の側からすれば政治的に大きな増税は難しい以上、残された手はインフレ税しかない。物価が上がる事で政府の負債と国民の資産を強制的に帳消しにするという手法を取るだろうと考えています。

またトンデモ理論の信者、インフレになれば景気も良くなると信じていた所謂ハンキンの存在も一つ。生産性ゼロのネット民にはデフレの方が遥かに住みやすいにも関わらず、未だにインフレを誘発する財政出動を訴えネットを荒らしているのだから救えない。

インフレが止まらなければ、中小企業や個人商店の中には価格を上げられず倒産する所も出てくるでしょうし、一方で貧すれば鈍するであくどい商売に手を染める所も増えるでしょう。別に日清や湖池屋があくどいと言っている訳ではありませんが。

 

最後にFIREとの関連に触れます。王道として知られている4%ルールは米国市場の成長率7%-インフレ率3%が根拠らしいので、手法が我流の人・例えばデフレを理由に日本なら5%6%ルールでいいじゃんと少ない資産でFIREした人は今後厳しくなる。

また今FIREを検討中の人は、退職リスクをとるのは金融引き締めの影響を見てからでも遅くないと考えます。自分は引き締め不可能=インフレ放置という予想ですが、進むも地獄退くも地獄という状況で、おっかなびっくり撤退戦を始めるかもしれない。

個人的には今は経済危機に向けた人的資本を貯める時期、例えば語学や農業を学ぶのが良いと思います。サイドFIREの変形で半農FIRE・つまり自給自足で生活し足りない分は金融所得で賄う人が出てくるかもしれません。

あとこれは希望的観測ですがインフレに伴いこれから賃金が上がる可能性もあるので、どっちに転ぶにせよ経済的な過渡期の今、退職するのはリスクがあるんじゃないかというのが自分の考えです。